2013.03.23
ksg 3 maisonette +1 house 完成して命名『りびんぐの家』になりました。
ksg 3 maisonette +1 house 完成して命名『りびんぐの家』になりました。
敷地は世田谷区の閑静な住宅街にあります。周辺の環境は、まだまだ農地や緑地が点在しつつも同時に宅地開発が盛んに行われており、新しい街並へと変貌を遂げつつある場所です。
今回の計画では、この『地域コミュニティ』に焦点をあて、新たに根付くコミュニティを生み出す仕組みづくりに注力しました。従来の「向こう三軒両隣」といった長屋住居の方式ではなく、『抜け』を建物のあらゆるところに配置し、それをバッファーとすることで、プライベートとパブリックを明確に分離し、居住性を高めることにしました。つまり、共有部分に対し、閉じるところは閉じ、開くところは大胆に開くといったシステムを採用しました。
また、ここでいう『抜け』とは、中央に配置した広場空間、アルコーブ空間、バルコニー空間です。これらが、広場を中心に専有・共有を問わず立体的に繋がることで、住まい手にあらゆるコミュニティのシーンを与えるのです。
年間を通し、居住者間で様々なイベントを催すことも計画に含まれており、より一層積極的に『抜け』はその効果を発揮して行くことでしょう。また、隣地側にも十分に開放されており、内包されるコミュニティがいずれは近隣へと波及し、地域コミュニティの繋がりの一端を担うものであることを願っています。